製図座

映画とかゲームとか音楽とか触れた芸術についてアウトプットしていく場所

舞台『チャーリーとチョコレート工場』

ずっと注目してた舞台、チャーリーとチョコレート工場を2回見た。2回目を見たのでそのままつらつらと感想含め書いていこうと思う。またこの記事ではネタバレ配慮とか無く好き勝手に堂本光一及川光博は永遠の王子様であると認識している一般男性の感想ということには留意されたい。

 

堂本光一についての認識が改められたと言っても過言ではない。基本的にそこまで詳しくない人からしたらキンキキッズの王子様、関西人、布だぜ?辺りが関の山だろう。というか私もそうであった。正直今回のウォンカもどちらかというと原作や映画の奇人というよりかは"おかしな工場長"でありながらカッコいい王子様方面にいくと考えていた。

 

しかし冒頭、チョコレート店を出したところからそうではない男であるとわからされる。もっとコミカルにケミカルな男なのだ。勿論どんな服装もきこなすし白地にピンクの服装のベスト姿で歌い踊る様はまさにかっこいいという言葉を持つ男でしかない。声も映画版の藤原啓治や日テレの宮野真守のような常に茶目っ気を持ちながらも裏にある精神的未熟や底冷えしたアダルトチルドレンというより、もっとふざけておあり散らかしこそすれ、精神的な成熟をしている男であった。SHOCKを始めとする演技経験から裏打ちされた周到なキャラ造形にはひたすら脱帽するばかりである。

特に今回は原作も日本でも有名な児童書であり、映画の特大ヒットはいまだに我々の中でウォンカ=ジョニデである。そのイメージがある中でうまく自分の持つウォンカを作り上げたなぁと思った。

 

子役達もまた素晴らしかった。あまり子役が多い舞台を好まない層も一定数いると聞くが個人的にはなんて愚かなんだと思う。

チャーリー役は2回ともチョウシ君だったのだがとても演技力、歌唱力どちらも高く主人公として素晴らしかった。歌はノビがあり澄んだ歌声でとても気持ちが良かったと言えよう。この作品で重要なチャーリー役、ウォンカ以下全員が過剰にデフォルメしきったこの作品において約三時間観客の精神的拠り所になるのはバケット一家であり特にチャーリーだ。必然的にチャーリーは観てる人が愛着を持つ定めにある。そう考えるとチョウシ君の演技は私達がチョコレート工場の毒と甘味を愉しみながら中和してくれるのに非常によいクッションであった。

 

他の出演者も同様に面白く味付けがされ演技の楽しさもあり楽しめた。

子役はそれぞれのキャラがとても立つようになっていたし、バイオレットはYoutuberやInstagramといった今時要素が混在していると言える。(まぁそのおかげでなんで父親が撮影している機材はビデオカメラなんだというツッコミを入れたくなったのは事実だが)。親サイドは一部性別まで変わっているが、子に対してそれぞれ性別の違う親という色の付け方ということなのであろうか。確かに小説や映画以上に五感への情報が多いのでそういった分け方の方が見やすいのかもしれないし、バカ親の説得力も非常に高まると言える。そしてそんな中で真っすぐ育ったチャーリーと子供と大人の対比が際立ちやすいともいえよう。

 

やはり森公美子、鈴木ほのかの声の表現力は非常にすごかった。

だからこそグループ夫人の見せ場がもう少し多いと面白かったなと感じる。もっと声量お化けを使うタイミングはあったのじゃないかという点だけが少し寂しかった。

 

曲目

ここからは曲で印象に残ったものをいくつかピックアップしていく。

1.キャンディーマン

一曲目からウォンカの曲である。ウォンカの持つ少し妖しい男、キャンディーマンとしての魅力を一人で最初から歌いあげる。幕開けとして物語の導入を果たすナンバーとして非常に良い曲だと感じる。

2. 何が間違ってんの

マイクがゴールデンチケットを当てた際のナンバー。ゲームのパロディでゼビウスパックマン、インベーダーのパロディを使い且つダンスにもDAPUMPのUSAを取り入れるなど他とは違う見せ場が多くやりたい放題である。ほかの子供たちの曲もそれぞれに尖っていて原作や映画以上に個性が厚くなっているがマイクはその極めつけの様だろう。まさか母になりアル中の抗うつ剤服用者になるとは原作者も思いもしなかったろうが、そのおかげでベルーカやバイオレット母が受け持っていた点をうまく引き継いで集約できたのは非常に成功だったと言えよう。

 

3.見れるって思ってるね?

第一幕最後の曲。ウォンカが最初老人の姿で出てくるがこれはチャーリーの言葉をウォンカがジョークで最初に登場に利用した仕掛けが面白い。それがすべてわかっているのは観客とウォンカだけであり、そのニヤッとした作りから一瞬の早着替え、そしてそこからくるこれまた音の取るのが難しそうな曲をこなす堂本光一のすごさである。

しかしこの曲で一番大切なのは最後の最後一幕ラストのセリフ「ようこそ、チョコレート工場へ」であろう。ここのウォンカのカッコよさたるや、幸い男であるためトイレ戦争とは無縁なのでその余韻に浸りまくり。脳がチョコレートのようにとろけていた。

(↓同行者とのライン。脳死である)

ここの堂本光一はとてつもなくイケメンでかっこよすぎて且つ休憩への流れが完璧なのである。大感動。

 

4.ウィリーがウォンカと逢った時

カーテンコール曲にもなっている曲で、かなりポップな曲である。何がどう考えてもめちゃくちゃハードな動きを要求されるウンパずっと注目してた舞台、チャーリーとチョコレート工場を2回見た。2回目を見たのでそのままつらつらと感想含め書いていこうと思う。またこの記事ではネタバレ配慮とか無く好き勝手に堂本光一及川光博は永遠の王子様であると認識している一般男性の感想ということには留意されたい。

 

 

 

堂本光一についての認識が改められたと言っても過言ではない。基本的にそこまで詳しくない人からしたらキンキキッズの王子様、関西人、布だぜ?辺りが関の山だろう。というか私もそうであった。正直今回のウォンカもどちらかというと原作や映画の奇人というよりかは"おかしな工場長"でありながらカッコいい王子様方面にいくと考えていた。

 

 

 

しかし冒頭、チョコレート店を出したところからそうではない男であるとわからされる。もっとコミカルにケミカルな男なのだ。勿論どんな服装もきこなすし白地にピンクの服装のベスト姿で歌い踊る様はまさにかっこいいという言葉を持つ男でしかない。声も映画版の藤原啓治や日テレの宮野真守のような常に茶目っ気を持ちながらも裏にある精神的未熟や底冷えしたアダルトチルドレンというより、もっとふざけておあり散らかしこそすれ、精神的な成熟をしている男であった。SHOCKを始めとする演技経験から裏打ちされた周到なキャラ造形にはひたすら脱帽するばかりである。

 

特に今回は原作も日本でも有名な児童書であり、映画の特大ヒットはいまだに我々の中でウォンカ=ジョニデである。そのイメージがある中でうまく自分の持つウォンカを作り上げたなぁと思った。

 

 

 

子役達もまた素晴らしかった。あまり子役が多い舞台を好まない層も一定数いると聞くが個人的にはなんて愚かなんだと思う。

 

チャーリー役は2回ともチョウシ君だったのだがとても演技力、歌唱力どちらも高く主人公として素晴らしかった。歌はノビがあり澄んだ歌声でとても気持ちが良かったと言えよう。この作品で重要なチャーリー役、ウォンカ以下全員が過剰にデフォルメしきったこの作品において約三時間観客の精神的拠り所になるのはバケット一家であり特にチャーリーだ。必然的にチャーリーは観てる人が愛着を持つ定めにある。そう考えるとチョウシ君の演技は私達がチョコレート工場の毒と甘味を愉しみながら中和してくれるのに非常によいクッションであった。

 

 

 

他の出演者も同様に面白く味付けがされ演技の楽しさもあり楽しめた。

 

子役はそれぞれのキャラがとても立つようになっていたし、バイオレットはYoutuberやInstagramといった今時要素が混在していると言える。(まぁそのおかげでなんで父親が撮影している機材はビデオカメラなんだというツッコミを入れたくなったのは事実だが)。親サイドは一部性別まで変わっているが、子に対してそれぞれ性別の違う親という色の付け方ということなのであろうか。確かに小説や映画以上に五感への情報が多いのでそういった分け方の方が見やすいのかもしれないし、バカ親の説得力も非常に高まると言える。そしてそんな中で真っすぐ育ったチャーリーと子供と大人の対比が際立ちやすいともいえよう。

 

 

 

やはり森公美子、鈴木ほのかの声の表現力は非常にすごかった。

 

だからこそグループ夫人の見せ場がもう少し多いと面白かったなと感じる。もっと声量お化けを使うタイミングはあったのじゃないかという点だけが少し寂しかった。

 

 

 

曲目

ここからは曲で印象に残ったものをいくつかピックアップしていく。

 

1.キャンディーマン

一曲目からウォンカの曲である。ウォンカの持つ少し妖しい男、キャンディーマンとしての魅力を一人で最初から歌いあげる。幕開けとして物語の導入を果たすナンバーとして非常に良い曲だと感じる。

 

 

2. 何が間違ってんの

ゴールデンチケットを当てた際のナンバー。ゲームのパロディでゼビウスパックマン、インベーダーのパロディを使い且つダンスにもDAPUMPのUSAを取り入れるなど他とは違う見せ場が多くやりたい放題である。ほかの子供たちの曲もそれぞれに尖っていて原作や映画以上に個性が厚くなっているがマイクはその極めつけの様だろう。まさか母になりアル中の抗うつ剤服用者になるとは原作者も思いもしなかったろうが、そのおかげでベルーカやバイオレット母が受け持っていた点をうまく引き継いで集約できたのは非常に成功だったと言えよう。

 

 

3.見れるって思ってるね?

第一幕最後の曲。ウォンカが最初老人の姿で出てくるがこれはチャーリーの言葉をウォンカがジョークで最初に登場に利用した仕掛けが面白い。それがすべてわかっているのは観客とウォンカだけであり、そのニヤッとした作りから一瞬の早着替え、そしてそこからくるこれまた音の取るのが難しそうな曲をこなす堂本光一のすごさである。

 

しかしこの曲で一番大切なのは最後の最後一幕ラストのセリフ「ようこそ、チョコレート工場へ」であろう。ここのウォンカのカッコよさたるや、幸い男であるためトイレ戦争とは無縁なのでその余韻に浸りまくり。脳がチョコレートのようにとろけていた。

 

(↓同行者とのライン。脳死である)

 

 

ここの堂本光一はとてつもなくイケメンでかっこよすぎて且つ休憩への流れが完璧なのである。大感動。

 

 

4.ウィリーがウォンカと逢った時

カーテンコール曲にもなっている曲で、かなりポップな曲である。何がどう考えてもめちゃくちゃハードな動きを要求されるウンパルンパだがここでは非常に動く。中がどうなっているかは私は残念ながらわからなかったがコーラスもきれいですげぇなあと思う。

 

 

衣装や演出、舞台

とにかくPOP!衣装一つ一つがアートだし場面一つ一つが切り抜いて成立するようなほど際立っている。工場最初のなんでもお菓子でできている造形なんか嗅覚的仕掛けもあり五感全てで舞台に没入が出来る。見やすく分かりやすいよう細かい配慮がされておりおもしろい。

何より映像!映像があそこまでふんだんに使われていて視覚情報を大量に持ってくる舞台として非常に異質なまでの映像での補完がすさまじい。個人的に原作付きで非常に原作もメディア展開も成功している舞台は割とそういうところは観客の共通認識としてまかせるものも多いと感じているが、今回の舞台では効果的に映像演出を使っており楽しく見やすく舞台をアシストしている。

他にもアドリブだったり小ネタ、パロディが大量に仕込まれており笑わせながら楽しく見れることを第一に考えられているなと感じた。

 

総評

全てにおいて非常に帝劇を使うにふさわしい素晴らしい舞台だった。なんといっても子役の活躍と堂本くんのすばらしさが際立っていた。そしてそれを支えるメンバーに演出、造形どれをとってもみんなが楽しめるようにうまく配慮され明るくしかし時に冷たくという原作や映画の良い部分も継承しつつ日本の舞台で且つオリジナルに作り上げることにしえこうしたよい作品だったと言えよう。総じてチョコレート一枚食べきるくらいのカロリーを感じる作品だった。